ICU国際基督教大学教養学部卒業

幼少の頃より父親の仕事の関係で世界中の国々を訪れる機会に恵まれ、フランスとアメリカの二カ国で育つ。大学卒業後は、英語、フランス語、日本語の通訳者として活躍、また大学時代に学び始めた中国語についても、数回の訪中を経て、通訳者としての技術を習得。現在はコミュニケーションの分野でクリエイターとしての活動に比重を移し、今後さらに展開させていく意向。

25年ほど前、留学のため日本に来ていた私は、大学での勉強のかたわら辞書編集のアルバイトや「旅の手帖」という雑誌での連載記事の文筆活動をしていました。念願かなって、日本の文字やことばと深いかかわりを持つ毎日を送る中で、ふとある疑問がわいたのです。

なぜ、日本には、欧米のように、和気あいあいの雰囲気の中で文字と遊びながら言葉を作るボードゲームはないのだろうか?日本人に合った、クロスワードやポーカーあるいは麻雀感覚で楽しめ、将棋や囲碁の要素を併せ持ったゲームさえあれば、生活がもっと豊かになり、ゆとりの時間が生まれるのではないか?欧米のゲームの発想をそのまま単にまねるのではなく、それをはるかに超える東洋的な発想を取り入れたゲーム、しかも日本人に合うというだけではなく、漢字を使うことにより生まれる無限の可能性と発展性を秘めた、奥深いゲームは存在しないのだろうか?

ところが調べたところ、漢字力や国語力をつけたい人のためには、教材あるいはゲームとしては単純なパズル方式のもの位しかないことがわかりました。結局、漢字の学習方法はほとんど自分の能力だけに頼りながら勉強するしかなく、私の考えるような一石二鳥のゲームはありません。そこで自分がいつか必ず、楽しく遊んで自然に学習できるすごいゲームを、この世に生み出そうと決心したのです。

大学卒業後、社会人になり、あっという間に月日がたってしまいましたが、長い間忘れることなく温めてきたこのアイディアを今やっと実現させることができることとなりました。新たなコミュニケーションの場を創り出し、そこに数多くの人が集まり、楽しい雰囲気の中で得点を競い合いながら、自然に漢字の知識や認識を深め合うことを目指した本格的な漢字エンターテイメントゲームがここに誕生しました。

今日、情報化社会が進むなかで、情報機器が益々発達・普及し続け、特に若い世代の人たちの漢字離れの現象が加速しています。その反動のせいか、漢字のはかり知れない不思議な魅力に興味を持ち、勉強しようという人も増えているようです。そんな中、より面白い辞典が次々に生まれ、漢字能力検定試験も人気を博し、日本における漢字文化に対する認識を深めるための様々な工夫がなされています。この様な状況において、ピオンズが日本の現代文化における、新たな布石となれば幸いです。

ジャン ノエル クラン

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